鈴木久泰長官(撮影=中島みなみ)

10日、鈴木久泰海上保安庁長官は夜中まで庁内に留まった。海上保安庁のある国土交通省には身内の情報流出に緊迫した空気が流れている。

馬淵澄夫国交相は鈴木長官に向けて強い綱紀粛正を求め、それを受け同日午後11時20分に鈴木長官から、本庁と管区保安本部あてに緊急通達が出された。

通達のポイントは3つあった。

1. 海上保安庁全体における情報管理を改めて徹底させること
2. 「尖閣ビデオ流出事件」の捜査に関し、捜査当局に全面的に協力すること
3. 引き続き、現場の海上保安庁職員はしっかりと職責を果たし、業務に精励すること

海上保安庁と警視庁による事情聴取は、11日も神戸海上保安本部で行われている。事情聴取で逮捕に発展すれば、それは「封印し鍵をかけ金庫に保管した」データの管理体制そのものを問うことにもつながる。責任を問われるのは、この保安官だけではない。

10日正午過ぎに国会で流出の実行者が明らかにされると、国土交通省には鈴木長官の会見を待って、多くの報道陣が押し寄せた。長官の定例会見が行われている国土交通省11階の海上保安庁会議室は、報道陣の待機場所となった。

午前に巡視艇の船内で、中国漁船衝突事件のビデオ流出を船長に告白した43歳の海上保安官は、同日にも逮捕ではないかと思われたが、現在も任意事情聴取が続く。身柄は今も海上保安庁のもとにある。

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