プリウスを生産する堤工場

トヨタ自動車の小澤哲副社長は5日の決算発表会見で、現状の為替水準は「トヨタの競争力を超えた水準であり、是正されることを期待したい」と語った。

小澤副社長は今回の円高進行は、過去の円高と2つの点で根本的に違うと指摘した。ひとつは「ドル安・ユーロ安の結果としての円高であり、米国や日本経済のファンダメンタルズを反映していない」と説明した。

このため、物価上昇が小幅な米国では値上げが難しく「(円高の)価格転嫁がなかなか進まない」と指摘した。もう1点は、ドイツ、韓国といった外国の競合メーカーの自国通貨が、いずれも円に対して安くなっていることを挙げた。

これにより、競合メーカーとの競争力が、かつての円高局面以上に減退し「大変厳しい競争を強いられている」と述べた。現行の円高が定着すれば、生産の海外移転も長期的な課題になるが、「豊田(章男)社長が表明しているように日本の経済と雇用を守るのは使命と考えている」と言明した。