2画面分割

メモリータイプのナビゲーションは、2008年のAVN Lite登場後、パナソニック『Sクラス』やクラリオン『スムーナビ』、さらにはカロッツェリア『楽ナビLite』など各社から投入されたが、イクリプス『AVN Lite』の特徴はこれらよりも思い切った機能の絞り込みと、使いやすさに配慮したグラフィカルユーザーインタフェース(GUI)の追求、という2点にある。

その“割り切りの良さ”がAVN Liteの好セールスに結びついたカタチだが、好評のGUIは2010年秋にフルモデルチェンジを果たした『AVN Lite 110M』でどのような変更が施されたのか。


◆初心者に使いやすい機能は経験者にも使いやすい

従来モデルより機能が追加されたが、その増えた機能によって操作が煩雑になってはAVN Liteのコンセプトから外れたものになってしまうだろう。増える機能と更なる使いやすさの追求という相反する条件を求めなければならないところに、いまのナビ開発の難しさがある。

今回のAVN110Mでは、地図とAVの二画面表示が可能になった。開発陣によると、「初心者はナビとAVの切り替え方法に戸惑うことが多い。ならば、いっそナビ画面にAV機能の操作も組み込めば使いやすくなるのではないかと考えた」という。

これは一見、使い慣れた人にとってはAV機能(ソースや曲名、再生時間など)の表示で地図の描画領域が狭くなるため、使いにくくなるのではないか、と想像される向きもあるかもしれない。だがこの2画面表示、カーナビ経験者にとっても実は使いやすい機能だ。

というのは、ナビで案内させている時は見知らぬところへ行く場合に限るからだ。たとえば通勤の行き帰りなど案内をさせる必要のない場面では、ナビは地図を表示させているだけで、実はAV機能回りの操作をおこなう場合のほうが多い。AVN LiteのようにAV/地図2画面表示ならば地図を表示させた状態で曲の先送りや選局ができるので、ナビ画面とAV操作画面の往復が減りタッチ数を減らすことができる。なおこの2画面表示はキャンセルももちろん可能だ。


◆アンチエイリアス+QVGAで高い質感

メニュー画面も改良が加えられた。選択タブが追加され、選択時にボタン説明表示が現れるようにもなっている。また地図画面は描画のギザギザを滑らかにするアンチエイリアスが施され、一見WQVGA以上の解像度を感じさせるクオリティだ。

これらのGUI改善は使い比べてみないと分からないほどの変更点だが、こうした小さな部分の使い勝手向上の取り組みが、ユーザーの満足度を上げていくことは確かだろう。


◆AV機能も標準的な装備に

AVNといえども低価格タイプはCD再生以外のオーディオ機能が省かれてしまうものが多かった。しかし新モデルのAVN110MではiPhone・iPod対応に加えて別売りケーブルでUSB音楽の再生が可能になり、また7バンドのイコライザ(EQ)やポジションセレクターや簡易タイムアライメントなど標準的な音質調整機能も揃った。

ソースの再生については、いまとなってはCDをナビにリッピングしている人も少ないだろうから、CD/ iPod/USBの3メディア対応で大方のニーズには対応できるはずだ。

今後ナビゲーションは、これまでの多機能大容量から、リソースをUI開発に配分して、いわゆる“ユーザー体験”重視型の商品企画へと比重が移りつつある。そこで重視されるのは、解像度やストレージ容量といったスペックよりもむしろ、画面遷移やデザインといった部分だろう。

AVN Liteはいち早くこの視点に目を向けた商品だが、発売以来のヒットによって、新型のAVN110Mも開発の方向性に迷いがないように見える。つまり、最低限必要な機能をフォローしつつもUI重視のスタンスがより強まったということだ。

確かにAV機能を中心としてAVN Liteには物足りない機能はある。特に地デジ(フルセグ)やDVD再生、プリアウトなど本格的な機能を求めるのであれば、上位モデルの購入をオススメする。が、そこまでの機能はいらない、とにかく使いやすく飽きの来ないナビがいい、という(大部分の)人にとってはまさにAVN Liteはうってつけの存在となるだろう。

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