三菱i-MiEVを駆り、最終戦優勝と同時に、JAF史上初のEVチャンピオンとなった中野はじめ選手(ZEVEX Racing Team所属)

JMRC神奈川ジムカーナ部会と、自動車環境問題NGO「ZEVEX(ゼベックス)」が共同で開催を実現させた「2010JMRC神奈川ジムカーナシリーズ」のEVクラス。その最終戦が去る10月17日に開催された。

「JAFのモータースポーツに電気自動車が参加できる正式なカテゴリーを創ろう」。そんな目標を掲げ実現したEVジムカーナは、見事に全6戦の全てでクラスを成立させたと共に、JAF公認競技として初めてEVとしてカテゴライズされた年間チャンピオンを誕生させた。

富士スピードウェイのジムカーナコースで行われた最終戦のEVクラスは、三菱『i-MiEV』4台、ダイハツ『ミゼットII』のコンバートEV4台、インド製のEV『REVA』2台の3車種計10台のエントリーを集め、最激戦のBNRクラス(17台)に次ぐ参加台数を集めるクラスとなった。4月の開幕戦ではZEVEXが供給したミゼットIIのコンバートEVが4台だけだったことを思えば、1年をかけて、カテゴライズされるに相応しいエントリー数に育ったと言えよう。
 
参加台数だけではなく、競技的側面でもこの日のEVクラスは充実していた。1ヒート目、このシリーズ3戦目のエントリーとなるジャーナリストの竹岡圭選手が1分18秒270を出して、2位のZEVEX中野はじめ選手に2秒差をつけた。しかし2ヒート目、同じくジャーナリストの鈴木健一選手が竹岡選手を更に2秒上回る1分16秒709を出して、これで決まりかと思われた直後、ZEVEX中野はじめ選手が100分の2秒上回る1分16秒503を出して、見事最終戦優勝でEVクラスの初代チャンピオンを獲得した。
 
EVが注目を集めている世相もあり、1年目のEVチャンピオンシップは何かと華やかだったようだ。有名自動車ジャーナリストが参戦したり、パリダカの増岡浩選手や市販最速EVと言われるテスラ『ロードスター』がデモランを披露したりと、毎戦注目を集めるに相応しいニュースが伝え聞こえて来た。
 
この12月には、いよいよ満を持して日産からEV『リーフ』が市販される。日産がEVでのモータースポーツ参戦を考えるのならば、合理的なカテゴリーはダートラかジムカーナだろう。リーフのコンセプトならばダートラよりはジムカーナが合う。ここで本社のお膝元神奈川県戦ジムカーナにEVクラスがあることが生きてくる。
 
来シーズン、もし三菱i-MiEV対日産リーフが実現すれば、神奈川ジムカーナは一躍注目の県戦となることだろう。

EVミゼットIIの最速は織邊賀彦選手(ZEVEX Racing Team所属)の1分19秒218。中野選手からは3秒弱の差だった。 EVクラスに参加した3車種5台。左からZEVEX青ミゼットII EV、ZEVEX白ミゼットII EV、ZEVEX三菱i-MiEV・三菱i-MiEV・T.M.WORKS-REVA。それぞれがWエントリーで選手は10名だった。 第2戦では、パリダカ2連覇の増岡浩選手から、三菱i-MiEVの競技的走らせ方のレクチャーを受けられるファンサービスも行われた。 第3戦では、自動車ジャーナリスト小沢コージ氏が、戦闘力に劣るZEVEXの青ミゼットII EVで、i-MiEV勢の一角を崩して3位に食い込む走りを見せた。2位はTVでもお馴染み“藤トモ”こと藤島知子さん。 EVクラス正式参加3車種目は、インド製の軽登録EVのREVA。短いホイールベースを生かしてクルクルとパイロンを回った。今回は交流モーター搭載の新型だったが、ジムカーナならば、極低速トルクに勝る直流モーター搭載の旧型の方が良かったかもしれない。 第5戦ではテスラ社がロードスターの展示とデモランを行った。