産業能率大学は、上場企業の「課長」を取り巻く状況に関する調査を実施し、その結果を公表した。

調査は、従業員規模100人以上の上場企業に勤め、部下が1人以上いる「課長」を対象に、昇任前の経験や、悩み、上司の支援など現在の状況、今後のキャリアなどを調べた。このうち、悩みやメンタルヘルスなどを中心に、主だった質問について、単純集計結果を「速報版」としてまとめた。

調査は9月28〜30日の3日間、インターネット調査会社を通じて実施した。

仕事での「プレイヤー」としての割合を聞いたところ、「0」は1.4%、最も多かったのは「21〜30%」と「31〜40%」でそれぞれ15.2%だった。プレイヤーとしての活動割合が半分以上と回答したのは全体の4割を占めた。

プレイヤー活動がマネジメント活動に支障を与えているかを聞いたところ、「かなり支障がある」と「すこし支障がある」を合わせた全体の54.8%が「支障がある」としている。

課長になって良かったことは、「自分の考えで部下を動かせる」が最も多く44.4%、「さまざまな情報が集まるようになった」が38.8%、「重要性の高い仕事ができる」が37.6%だった。「収入があがった」は29.2%で、「特に無し」も13.6%。

課長としての「悩み」では全体の9割が悩みを持っており、内容では「業務量が多過ぎて余裕がない」が33.6%で最も多く、「部下の人事評価が難しい」、「部下が育たない」、「上司と考え方や意見が合わない」が多かった。

仕事の相談相手がいるかを聞いたところ「いない」が50.2%、「いる」が49.8%とほぼ半分づつに別れた。いる人は会社の上司が60.6%、会社の同僚が59.6%。

職場の業務量の変化について3年前と比べて「増加している」は54.2%、「成果に対するプレッシャーが強まっている」が41.1%、「職場の人数が減っている」が34.1%、「職場の人間関係が希薄化している」が25.5%となっている。リストラによる人員削減で業務量が増え、成果目標に追われている姿を反映している。

また、社会人になったばかりの頃の課長との比較でうらやましいと思うことを聞いたところ「仕事に時間的な余裕があった」や「処遇が良かった」、「成果責任が強く求められなかった」、「自分の裁量で決められることが多かった」などが多かった。

仕事と給与のバランスでは「仕事の割には給与が低い」と感じている人が55.1%、「バランスはとれている」は38.3%だった。どう対応して欲しいかを聞いたところでは「給与を上げて欲しい」が77.1%で、「仕事を減らして欲しい」の20.3%を大幅に上回った。

課長として生き生きと働いているかを聞いたところ「どちらかというと生き生きと働いている」が54.9%で最多。「どちらかというと生き生きと働いていない」は30.4%、「生き生きと働いていない」の7.9%を合わせると38.3%を占めた。

仕事に夢があるかを聞いたところ「ある」は58.2%で「ない」が41.8%。

勤務先での最終的に望むポジションでは「部長クラス」が36.0%、「現在のポジション」が33.2%だった。「役員になる」は15.4%、「経営者になる」は5.8%にとどまった。

ユーシンが社長候補者を募集して話題となったが、社長公募に挑戦したいかを尋ねたところ、70.5%が挑戦したいとは思わないと否定的な答えだった。