日産タウンポッド

9月30日パリモーターショーで発表された日産のEVコンセプトモデル『タウンポッド』。「ポッド」には荷物などの収納部の意味があるが、「エンドウ豆のさや」を指すワードでもある。EV『リーフ』(葉っぱ)とは「植物繋がり」。グリーンでクリーンで、かつ可愛らしいイメージがこのコンセプトモデルにピッタリのネーミングだ。

全長4230mm×全幅1780mm×全高1640mmと、ボディサイズはリーフ比で220mm短く90mm高いが、走行に関するパフォーマンス面や、バッテリー、モーター、インバーターといったEVとしての技術的な部分はリーフとまったく同じだという。

タウンポッドを企画した日産自動車・商品企画本部先行商品企画室の潮崎達也氏によれば、「タウンポッドはお客様が望まれる使い方が、どんな風にでも、何でも出来きるようにという発想で作られています。元々イメージしたのは独立して起業されている方々、フリーのインテリアデザイナーやミュージシャン、食べ物を扱う方など、プライベートとビジネスシーンどちらででも1台の車を使われるライフスタイルを想定。いわゆる商用車ではなく、どちらかといえば乗用車側にウェイトを置いた造り込み」とのこと。

車内を見ると、リア周りは一見2シーターのように見えて、実は折り畳み式のリアシートが配されており4人乗りが可能。カーゴエリアにはボール状のマウントが多数設置され、バーやラックを簡単に固定出来るようになっているなど、用途に合わせて多彩なカスタマイズが可能な工夫が施されている。

デザインを担当したのは厚木にある日産デザインスタジオ。リーフと同じチーフデザイナーが手掛けたとあって、前後フェンダーアーチのラインなどに色濃くリーフの流れが感じられる。

デザインのコンセプトについて潮崎氏は、「あえて誤解を恐れずに言えば、現行モデルで言うところの『キューブ』のようなテイストを意識しています。一般的なピープルキャリアのミニバンとは一線を画す、若干ビジネスを意識したユーティリティを考慮しました」

「企画サイドは、商用と乗用のミックスというコンセプトを打ち出しましたが、実際のデザインの段階でデザイナーは、バンとクーペをミックスしたエクステリア造りをしました。アッパーエリアはクーペのようなルーフラインでパーソナルな車のイメージを、下回りはバンらしいユーティリティに溢れたボクシーなスタイルという恰好です。単なるバンではなくパーソナルユースを強く意識し、単純なボクシー・デザインにしてしまうのではなく、パッセンジャーカーの色合いを表現するという視点で、上半身下半身でデザインを分けたのです」と説明してくれた。

市販化は未定で、現時点ではひとつの商品コンセプトという位置付けだが、「現時点で具体的な商品化のプランはありませんが、反響次第です。既に技術的にはリーフがあるので、この先電気自動車が普及してゆく中で、スタイルも1車種、2車種に限定することなく、広がりが出てくると思います。色々なお客様に色々なアイディアを提供出来ればと思っています」とのこと。タウンポッドは、単にリーフの延長、派生モデルではなく、日産が考える電気自動車全体のビジョンの一つと考えられているようだ。

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