RCZ

今では日本の自動車メーカーが作らなくなってしまった本格的な2ドアクーペのスポーツモデル。前後のピラーを結ぶアルミナムアーチや運転席と助手席のルーフ部分を盛り上げたダブルバブルルーフなど、ほかのクルマにはない特徴的なデザインが採用されている。全体的なシルエットがアウディ『TT』に似ている感じもあるが、プジョーならではのクーペモデルであるのは間違いない。

バリエーションがちょっと変わっていて、ハイパワー仕様のエンジンと6速MTの組み合わせが左ハンドル車に、標準仕様のエンジンと6速ATの組み合わせが右ハンドル車に搭載されている。

個人的には左ハンドル車というだけで日本ではNGと思っているので、『RCZ』を買うなら無条件で右ハンドル車がお勧めになる。

実際、ロープレッシャーターボでパワーを抑えた設定ながら、115kW/240Nmの動力性能に全く不満はない。しかも滑らかな吹き上がりと段差のないターボなので、まるで大きめ排気量の自然吸気エンジン搭載車に乗っているような感じなのだ。6速ATと合わせてBMWとの共同開発によるパワートレーンは相当にできが良い。

試乗車にはハンドルの左右にかかわらず19インチタイヤが装着されていた。左ハンドル車は標準で、右ハンドル車はオプションだ。このタイヤは硬めのしっかりした乗り心地で特に不満を感じなかったが、後々タイヤを交換することや、スタッドレスタイヤを購入することなどを考えると、右ハンドル車は標準装備の18インチで良いと思う。


■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

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