三菱重工業は8日、米国アーカンソー州フォートスミス市の風力発電設備組立工場に着工したと発表した。同設備の中核機器であるナセルを生産するための工場で、生産能力は年間約60万kWでスタートする。

ナセルは、風力発電設備のタワー頂部にある風力を電力に変える装置で、風車の回転軸、発電機、増速機、制御装置、電気設備などで構成する。同社がナセルを海外で生産するのは初めてとなる。

風力発電の需要拡大が見込まれている北米市場でナセルを現地生産し、需要に対してタイムリーに供給する体制を構築、シェアアップを目指す。2011年秋から生産を開始する予定。

新工場は、原動機事業の米国拠点であるミツビシ・パワー・システムズ・アメリカが運営・管理する。当面、主力大型機種である2400kW風車を年間約250基生産し、その後段階的に生産量を拡大していく計画。

今後需要の伸長が予想される低風速域向け長翼機種の投入なども検討する。今回の工場建設には州、市政府から優遇策が付与されるほか、連邦政府の再生エネルギー事業に対する税優遇制度措置の対象にもなっている。