JAXA

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は東京ビッグサイトで開催された「第37回国際福祉機器展」(H.C.R.2010。9月29日〜10月1日)に初めて出展した。「有人宇宙開発を目的と開発したものが福祉分野でもきっと役に立つと考えたんです」と同機構関係者。

展示した製品はハイブリッドトレーニング装置や宇宙食など。重力の影響がほとんどない宇宙では、体を支える必要がなくなるため、骨や筋肉などの運動器や心臓が衰えていき、人間の体はいわゆる“寝たきり”に近い状態になる。

そんな状態で、食事や排泄、セルフケアといった日常生活動作を行わなければならない。JAXAでは、そのための製品を民間企業と共同で開発している。その一端がハイブリッドトレーニング装置や宇宙食だ。

ハイブリッドトレーニング装置はリハビリテーション医療で従来から用いられる骨格筋への電気刺激療法を応用したもので、膝を伸ばしたり曲げたりするだけで電気刺激によって筋収縮が発生し、太ももの前と後ろを鍛えることができる。また、宇宙食も無重力空間で食べやすいようにさまざまな工夫が施されている。

「福祉に携わる人にも宇宙開発をより身近なものとして感じていただき、お互いに知見や技術を生かした新しい価値の創造につなげていきたい」と同機構関係者は話す。この裏には、事業仕分けの影響もあるそうで、宇宙開発の技術が福祉の世界にも生かせること示す狙いもあった。

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