川崎重工業、川崎汽船、川崎造船の3社は共同で、水エマルジョン燃料供給システムを開発し、川崎造船が建造する5万8000t型ばら積運搬船に搭載して世界初の長期実船運用試験を実施する。

水エマルジョン燃料は、燃料中に細かい水粒子が分散して含まれる燃料で、エンジンの燃焼室内に噴射されると水粒子が蒸発し、周囲の熱を奪うことで周辺の火炎温度を低下させ、NOx(窒素酸化物)の生成を抑制する。

国際航海に従事する船舶からのNOx排出量は、2016年から3次排出量規制が実施され、舶用ディーゼル機関からのNOx排出量は特定規制海域で現行の1次規制値から80%削減が義務づけられる。3社が共同開発した実船試験用の水エマルジョン燃料供給システムは、この3次規制に対応するための技術で、水エマルジョン燃料技術と他のNOx低減技術とを組合せることで、効率的にNOx排出量を削減する。

実船試験に先立って7月には、舶用A重油水エマルジョン燃料を用いてディーゼル機関の陸上運転を実施、NOx排出量の低減を確認したとしている。今回の実船試験では、舶用C重油での水エマルジョン燃料を使用してNOxを含む排ガス性状の確認、機関性能の確認、長期使用の機関・燃料系統機器の耐久性などを確認する。2011年1月から実船試験を開始し、約4年をかけて性能評価や耐久性テストを行う。