フェラーリチーム

ジリジリとした展開の、パッと見はオーバーテイクの少ない単調なレースに見えたかもしれないが、最終ラップまで気の抜けない神経戦が繰りひろげられたイタリアGP決勝だった(12日)。

優勝したのは地元フェラーリのフェルナンド・アロンソ。前日の予選でポールポジションを奪取したアロンソだったが、内容は単純なポールtoウインでは決してなかった。

ポールポジションスタートのアロンソを慌てさせたのは予選2番手からスタートしたマクラーレンのジェンソン・バトンとアロンソの同僚フェリペ・マッサだった。イタリアGPの舞台となるモンツァサーキットはグランプリカレンダーのなかでも屈指の超ハイスピードコース。バトンはこのサーキットでは不利と言われていたFダクトを装着した状態でトップを1コーナー到達までにアロンソから奪う。さらにアロンソはマッサとサイドbyサイドを繰りひろげながら第1シケインを立ち上がる。

暫定ポイントリーダーのルイス・ハミルトン(マクラーレン)は、第2シケインでマッサのリヤタイヤと接触してしまいステアリングタイロッドを折って早々にリタイアしてしまった。さらに日本期待の小林可夢偉(ザウバー)もマシントラブルでピットスタートとなり、さらにオープニングラップでレース続行が不可能なマシン状態である事を悟って0周リタイアとなってしまった。

バトンのマクラーレンは異例とも言えるダウンフォースを付けたFダクト独特のセッティング、対するアロンソはモンツァの定番セッティングであるレスダウンフォース仕様。つまりコーナーとブレーキングに強いバトン、ストレートスピードで速いアロンソの戦いとなった。タイヤ交換義務を果たすためにどのタイミングでピットに入るか、ギリギリの攻防戦は37周目にバトンが最初にピットストップに入った時点で一気に緊張感が増す。

前が開けたこの1周で猛プッシュをかけたアロンソも38周目にタイヤ交換作業を行った。アロンソがピットアウトしてコースに合流した瞬間、バトンはアロンソの僅かに後方だった。首位交代の瞬間、モンツァサーキットに詰めかけた熱狂的なフェラーリファンが歓喜する。

レースはアロンソ、バトン、マッサの順でポディウムフィニッシュ。続いてセバスチャン・ベッテル(レッドブル)、ニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)、マーク・ウェバー(レッドブル)、ニコ・ヒュルケンベルク(ウィリアムズ)、ロパート・クビサ(ルノー)、ミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)、ルーベンス・バリチェロ(ウィリアムズ)が10位までになだれ込み、ポイントを獲得している。

また、チャンピオンシップ争いも暫定トップだったハミルトンがリタイアした一方で、しぶとく6位入賞を果たしたウェバーがハミルトンに代わって再びポイントリーダーとなった。また、このレースで優勝したアロンソは一気に選手権の3位に躍り出ている。

アロンソ 写真向かって右からアロンソ、バトン、マッサ