リーフ プロトタイプ

日産のような大メーカーが、初めての量産EVとして、年間5万台規模で作って売るクルマが『リーフ』のような内容になるのは、当然の帰結といえるかもしれない。それにしても新しいメカに接したときのときめきが、ここまで少ないクルマもめずらしい。

1年前に乗ったプロトタイプに比べると、発進加速はおだやかになった。個人的には「EVならではの個性が薄れた」と映ったが、多くの人は「癖がない」と評価するはずだ。

フロントに積むモーターはエンジンより軽く、重いバッテリーは床下に均一に積む専用設計プラットフォームでありながら、ハンドリングはノーズの軽さや重心の低さはあまり感じられず、1.5t以上と想像される車重を反映した重厚な動きに終始していた。どこをとっても、同クラスのガソリン車から乗り換えた際の違和感を最小限にとどめる作りだった。

原付規格のミニカーから400km/h近く出る8輪EV「エリーカ」まで、いろいろなEVに乗ってきたマニアックなクルマ好きが見たリーフは、良くも悪くも直球ど真ん中のプロダクトだった。走りよりも、携帯電話から充電やエアコンの操作が可能という付き合い方の新しさをアピールするクルマなのかもしれない。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★

森口将之|モータージャーナリスト
試乗会以外でヨーロッパに足を運ぶことも多く、自動車以外を含めた欧州の交通事情にも精通している。雑誌、インターネット、ラジオなどさまざまなメディアで活動中。著書に『クルマ社会のリ・デザイン』(共著)、『パリ流 環境社会への挑戦』など。

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