MICHELIN PRIMACY HP

乗り心地、静かさ、グリップ力、耐摩耗性など、タイヤに求められる要素は数多いが、その中には相反するものがあるため、すべてのニーズを最高レベルで実現しているタイヤは存在しない。

例えば一般にグリップ力と耐摩耗性は相反する。これを高次元で両立するのは、技術的にもコスト的にも難しい。

だからといって「何かを優先すれば、何かが劣り、安全性に影響してくる」というわけではない。少なくとも、広く流通しているナショナルブランドであれば、走る・止まる・曲がるの基本性能はしっかり確保されており、その上で乗り心地や静かさといった付加価値を高めている。

一昔前なら、高級車ならコンフォートタイヤ(静粛性が高く乗り心地が良い)、スポーツカーならスポーツタイヤ(運動性能が高い)、それ以外はロングライフやコストパフォーマンスを重視したベーシックタイヤといった具合に、タイヤメーカーは、快適性能と運動性能の二軸でラインナップを展開することが多かった。しかし最近は、新たに「低燃費性(転がり抵抗)」という別軸を加わえ、ラインナップを拡充している。

ここではラージセダンや上級ミニバン、スポーティカー向けのプレミアム系、そしてミドルクラス以下のミニバンやコンパクトカー向けのベーシック系の2つに分けて解説しよう。

【プレミアム系】

■BRIDGESTONE『REGNO』  
25年の歴史を持つプレミアムシリーズ。最新の『GR-9000』は、静粛性の低減に関しては単に音量だけでなく、音質・音域にも注力し、人が不快だと感じる音域のノイズを低減している。また非対称構造とすることでセダンからワゴンまで幅広い車種にマッチした快適な乗り心地を実現するとともに、操縦安定性を向上している。サイズは185/70R14〜275/30R20まで58種。そのほかミニバン専用の『GRV』もある。  

■BRIDGESTONE『Playz』  
日常運転領域から高速時までの操縦安定性を重視したベーシックシリーズ。開発には脳物理学が取り入られており、乗員にストレスを感じさせない走りを追求している。セダン・スポーティーカー専用の『PZ-X』(185/65R14〜295/25R22まで51種)、軽・コンパクトカー専用の『PZ-XC』(165/60R12〜165/50R16まで30種)、ミニバン専用の『PRV-1』(185/70R14〜235/35R19まで40種)の3タイプがあり、それぞれの特性に合わせた技術やチューニングが用いられている。  

■YOKOHAMA 『ADVAN dB』  
ハイパワー化が進む高級セダンを主対象にした、ヨコハマ最高峰のプレミアムコンフォートタイヤ。静粛性と快適性の高さはもとより、独自の「ナノパワーゴム」の採用によって、転がり抵抗の低減とウェット性能を高次元で両立、環境にも配慮している。サイズは185/65R15〜275/30R20まで28種。

■DUNLOP『VEURO VE302』  
「最上級の静粛性」を謳うプレミアムタイヤで、ロードノイズや空洞共鳴音を徹底して低減している。ダンロップ独自の「デジタイヤ」テクノロジーにより開発された特殊吸音スポンジを採用。静粛性に加え、しっかりした安定感と高級車にふさわしい上質な乗り心地も実現している。サイズは215/65R15〜245/40R19まで34種。  

■MICHELIN 『PRIMACY HP』  
欧州のプレミアムセダンにも数多く標準装着されている 『PRIMACY HP』は、接地面を広く確保する構造が特徴で、グリップ力と高速安定性の高さがウリだ。独自の「フルシリカ・コンパウンド」の採用によって転がり抵抗を低減するなど、エコタイヤとして魅力も兼ね備える。サイズは195/65R16〜275/45R18まで32種。  

■PIRELLI『P7』  
ハイパワーのスポーツカーや大型セダンまでカバーするコンフォートタイヤ。特にウェット性能とハンドリング性能が高く、摩耗が進んでも、それらの性能をなるべく維持することを主眼に開発されている。サイズは195/65R15〜235/45R17まで33種。


【ベーシック系】

■BRIDGESTONE『ECOPIA EX10』
『ECOPIA』はブリヂストンのエコシリーズ。『EX10』は、「ブリヂストン史上No.1の低燃費性能」を謳う『EP100』の技術を採用しながら、ドライ&ウェット性能を高めたスタンダード仕様だ。転がり抵抗は従来の『B'STYLE EX』より25%低減。低燃費タイヤの基準に適合しており、転がり抵抗係数A(一部サイズはAA)、 ウェットグリップ性能b 。サイズは145/80R13〜245/40R19まで50種。  

■DUNLOP『LE MANS LM703』  
プレミアムタイヤ『VEURO VE302』と同じ「特殊吸音スポンジ」を採用しながらも、価格を抑えたスタンダード仕様。豊富なラインナップで、軽・コンパクトカーからドレスアップ・インチアップニーズにも対応する。サイズは175/65R14〜275/30R20まで84種。  

■YOKOHAMA『DNA ECOS』  
国内メーカーでいち早く転がり抵抗に着目したヨコハマのエコシリーズ『DNA』。そのスタンダード仕様で、基本性能を抑えつつ、量販効果による優れたコストパフォーマンスを実現している。汎用性が高く、幅広い車種に対応する。サイズは145/70R12〜275/30R20まで84種。 

■YOKOHAMA『BluEarth AE-01』
「(低燃費タイヤのラべリング制度のころがり抵抗性能)AAの低燃費タイヤをもっと身近に」をテーマに開発されたヨコハマの最新エコタイヤ。基盤技術である「発熱コントロール技術」を進化させ、低燃費性能を追求するとともに「オレンジオイル」や新素材の「低発熱ポリマー」などの配合により、低燃費性能を高めながら高いウェットグリップと耐摩耗性能を追求した。発売サイズは215/60R16 95H〜145/80R13 75Sの全20サイズ。

■MICHELIN『ENERGY XM1』  
トータルバランスに優れたエコタイヤで、接地面圧を均一に分散して耐摩耗性を向上させる独自の構造・素材により、ミニバンやワゴンでも偏摩耗が起こりにくいロングライフ設計が特徴。サイズは205/70R14〜215/60R16まで24種。なお、低燃費タイヤに適合した『saver』は、転がり抵抗係数A、 ウェットグリップ性能cとなっている。

スタッドレスシーズンを控えた秋のシーズンはタイヤショップでサマータイヤの在庫処分を実施することも多く、2010年の最新タイヤの買い時とも言える。ドライブの安全のためにも交換を検討する価値はありそうだ。

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