IRL第13戦インフィニオンでの佐藤琢磨選手の走り

アメリカ伝統のインディ500を原点に持つ「IRLインディカー・シリーズ」が、今年も日本にやってくる。「インディジャパン300マイル」と銘打ち、ツインリンクもてぎ(栃木県茂木町)で9月17〜19日の3日間開催される。母国での表彰台を狙う日本人ドライバー武藤英紀選手と佐藤琢磨選手、2人の活躍に注目が集まる。


◆地上のロケット! HONDAエンジンのワンメイクレース

熱狂的なファンの間では「グラウンド・ロケッツ」(地上のロケット)の愛称で呼ばれるインディカー。その魅力といえば、まずスピードだろう。コースによっては370km/h以上の超高速バトルが繰り広げられる。世界最速のレースといっても過言ではない。

そのマシンの心臓部は、最高出力650馬力以上をたたき出す3.5リットルV型8気筒NAエンジン。ホンダが全チーム、全マシンに供給している。シャシーとタイヤも同一メーカーのものが使われているので、事実上のワンメイク状態だ。

そのためマシンの性能は拮抗しており、ドライバーの実力、チームの判断力、エ ンジニアのセッティング能力が、より重要になってくる。こうした人間味あふれる駆け引きも、レースを面白くしている要因だ。  


◆一筋縄ではいかない特殊なオーバルコース  

ツインリンクもてぎのオーバルコースは1周1.5マイル(約2.4km)で、北側のターンと南側のターンで曲率が大きく異なるのが特徴だ。南側ターンは猛スピードで駆け抜け可能で、いかに空気抵抗を減らすかが重要となる。一方、北側ターンは減速が必要でダウンフォースとメカニカル・グリップが求められる。  

これら全く異なる要素を、どう巧みにまとめるか---。ぱっと見はシンプルなコースだが、実は最高レベルの難易度であることを、ベテランドライバーも口を揃えて言う。特に最終コーナーは見どころで、ドライバーのコース取り次第で順位がめまぐるしく入れ替わり、激しい接近戦になる。観客席からコース全体を見渡せるのも魅力の一つだ。


◆武藤英紀と佐藤琢磨が、母国表彰台を狙う  

何より注目したいのが日本人ドライバー2人の活躍だ。参戦3年目となる武藤英紀 (ニューマン・ハース・レーシング)は、インディカー・シリーズ日本人最高となる2位の記録を持ち、表彰台も2度経験している。ツインリンクもてぎの戦いを熟知しているだけに、母国での表彰台が期待される。  

そしてもう1人は“大型ルーキー”の佐藤琢磨(KVレーシング・テクノロジー) だ。新天地での挑戦ながら、持ち前の順応性とF1で培ったテクニックはさすがで、トップ集団に割って入る実力を見せつけている。しかも所属チームは昨季のツインリンクもてぎ戦で予選2位を獲得している。まともなテスト走行が出来ず、過去のデータが何よりも重要視されるツインリンクもてぎ戦において、その実績は大きなアドバンテージといえるだろう。 

武藤と佐藤。日本中のファンの声援を背に受けた2人には、約100年というインディの長い歴史の中でまだ達成されていない日本人初優勝の期待がかかる。波乱、どんでん返し、感動の幕切れ……筋書きのないドラマが間もなく始まる。


前売チケットのオンライン販売受付は9月12日・24時00分まで。ツインリンクもてぎのオンラインショップ「モビリティ・ステーション」で購入可能。

前売観戦券(3日通し券)は、自由席・大人(高校生以上)が6000円、ファミリーチケット自由席(大人2名・子ども2名・四輪駐車券含む・3日通し券)が1万4000円。その他各種指定席券も販売する。

■インディジャパン300マイル ホームページURL
http://www.twinring.jp/indyjapan/

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