タウンミーティングで有権者を前に語る馬淵国交副大臣(29日・東京都品川区) 撮影=中島みなみ

「ぜんぜんやる気ないじゃないか。このようにお叱りをいただくような中身だと思ってます」

馬淵澄夫国土交通副大臣は、29日に開催した支持者向け「シビックミーティング」で高速道路原則無料化社会実験の来年度概算要求額についてこんな心情を吐露した。

実施中の高速道路無料化予算は1000億円だが、来年度は1500億円が概算要求額として掲げられている。数字上の伸び率は1.5倍だ。しかし、今年度の予算の執行期間は7月から来年3月末日までの9か月間。それに対して来年度は12か月間で、年間ベースで再計算すると、初年度1200億円が次年度1500億円で、伸び率は1.25倍と半減する。概算要求額は確定ではなく、財政難から削減される可能性も大きい。

「私は(高速道路無料化)推進者です。しかし、私の力で超えられないこともある」と、無念さをにじませた。

代表選の告示を控えているせいか、この日の馬淵氏は副大臣任期中の総決算であるかのように語った。

政権交代直後の昨年9月に国土交通副大臣に就任。マニフェストの看板政策である高速道路無料化に期待を込め、6000億円の概算要求に大きく関与した馬淵氏。

「これは無料になるはずの高速道路を、無料化する仕組みを考えていこうという施策だった。だからいきなり無料になるわけがない。そんな中で、公共交通機関への配慮も順番にやっていこうという仕組みだったが、去年の概算要求から政府内ではばっさりばっさり削減される中で、これは前に進まないな、と正直思った」と、いう。

その上に、昨年12月の民主党の『重点要望』で幹事長だった小沢一郎氏から「新たな高速道路整備のあり方」を突きつけられ、軌道修正を迫られたことについても言及。

「何とかできる方法はないかなと模索して『新たな料金制度』を提示をしたが、党内でも充分に理解をされないまま国会審議は止まってしまった。どうなるかわからないと思いあぐねた中、参議院選挙で惨敗して、ねじれ国会なった。別に道路問題だけではないが、法案が通らないので、もう何一つ前に進まない状況になっている」

冒頭で、来年度予算の成立も困難な次期通常国会を語った馬淵氏には、高速道路無料化でも打開策の見いだせない副大臣の苛立ちが見えた。